震災時にはライフラインや交通が途絶える事が予想されますので、飲料水や食料が手に入らなくなります。南海トラフ巨大地震対策の最終報告では、救援物資が行き届くまでの時間を考え、食料や飲料水、乾電池、携帯電話の電池充電器、カセットコンロ、簡易トイレ等の家庭備蓄を1週間分以上確保する必要があるとしています。
しかしながら1週間分の食糧と言われてもピンと来ないと思います。一家全員分の一週間分の食料となると、想像しただけでも気が遠くなってしまいますね。
そこで今回は、長期保存食料の定番に加え 消費しながら備蓄する『ローリングストック法』という実用的な方法をご解説します。また実際の備蓄の運用例が理解できるように、我が家(4人家族)が備蓄している食品や購入ペースも併せてご紹介します。
ページコンテンツ
緊急時の非常食は「乾パン」??
私は東日本大震災の時に、友人と数か月間ボランティアに参加しました。ボランティアで現地に行って救援物資に手を付けないようにと、乾パンやカロリーメイトなどをワゴン車に積んで行きましたが、全く役に立ちませんでした。
当時、少し考えれば分ったと思うのですが「乾パン」だけ食べて暮らせる訳がありません。それどころか1食も耐えられませんでした。
乾パンは非常食中の非常食!超飢餓状態の時に腹を満たす役に立つのだと痛感しました。
乾パン、クラッカーに限らず、長期保存用の備蓄食料で1週間を賄うのは難しいでしょう。そこで普段食べている食料を消費しながら備蓄する『ローリングストック法』という考え方が主流になりつつあります。
ローリングストック法で備蓄する方法
ローリングストック法とは、備蓄を日常生活で消費しながら補充し続ける新発想の備蓄方法です▼この方法のメリットは、高価な長期保存用の食料や水を購入する必要がない事と、常に新鮮な備蓄を保存しておけるという点です。また普段から流動的に使うものなので、多めに備蓄しておいても無駄にはなりません。
水の備蓄方法はコチラのエントリーを参照してください▼
食料は長期保存食品との複合備蓄がオススメ!
水の備蓄に関しては、一般的なミネラルウォーターをストックしながら消費する事で負担なく備蓄する事が可能でした。
食料に関しては、宇宙食のような長期保存食ばかりを食べるは苦痛で実践的ではありません。そこで、保存用食料 + 普段使う食品のローリングストックを消費する複合備蓄が有効です。
たとえばツナ缶や乾燥麺類などは、ある程度の長期間保存が可能な日常食品なのでローリングストックの対象になります。
我が家では、これに加えてクラッカーや乾パン、甘いお菓子、レトルト食品など、本格的な備蓄食料を一定量確保しています。
人気備蓄食料リスト
基本的にはAmazonから定期的に購入して、一度に消費期限が切れないように調節しながら備蓄しています。我が家の家族4人分の備蓄している食料一覧をご紹介します。色々と試行錯誤した結果、やはりアマゾンで高評価の人気備蓄品が多く含まれる結果になっています。
定番の保存食-おかし編
乾パンは役に立たない!と書きましたが、災害時にはお腹一杯に食べる事ができません。お菓子系の保存食は、空腹時に凌いだりカロリー補給にも役に立ちます。
定番の「井村屋のえいようかん」は、カロリー補給と甘いものが欲しくなった時用に備蓄しています
備蓄数は3箱▼
子供達は羊羹が苦手なのでチョコ版も必要でした。備蓄数3箱▼
リッツの後継クラッカー「ルヴァン保存缶」は5年間持ちますが、おやつに食べながら備蓄しています。3か月に1缶づつ買い足して常に8缶は備蓄しています。
ビスコの保存缶は5年以上持ち、好き嫌いが少ないので備蓄に便利です。常時3缶をキープ
「醤油せんべい」の保存缶も備蓄していますが、塩分が大切!のどが渇くから非効率!など賛否両論なので2缶のみ備蓄しています▼
同じような物ばかりを食べて飽きた頃にパンの缶詰を食べる予定です。
12缶の1セットのみ備蓄しています▼
定番の保存食-レトルト食品編
レトルト食品の購入は、アマゾン・楽天に限らずスーパーで安い時に買い足しています。これも一度に賞味期限が切れないように、まとめ買いしないのがポイントです。
アルファ米は水(お湯)を入れるだけで ご飯が出来るので備蓄米の基本です。以前は、お米を多めに備蓄していたのですが、震災時にはご飯を炊いた鍋を洗う水も無いので、結局はアルファ米に落ち着きました。
我が家では色々な種類のアルファ米を30食 x 4人分備蓄しています
最近では、キャンプや登山の定番メニューですね。パッと食べれてカロリーが採れるので、山には絶対に持って行きます。
パックのご飯も少しのお湯だけで温めて食べても意外とイケます。使いつつ増減しますが常に50食分は備蓄しています▼
これも最近ではAmazonのオリジナルブランド品がコストパフォーマンスが高いです。
※但し湯煎に対応していない商品も多く、湯煎対応のパックでも15分以上温める必要があります。お湯と鍋の確保の問題も考えて備蓄して下さい。
※またレンジでチンするご飯は、「冷や飯でも良いから食べれれば良い」と考えがちですが、加熱調理しないと米の状態の生でんぷんは体内で消化する事ができないので注意が必要です。
「温めないで美味しいカレー」は本当にオイシイしいです。通常のレトルトカレーも温めないで食べても支障はありませんが、ラードが固まっていたり美味しくありません。しかしカレーばかり食べていられませんので、2種類をそれぞれ10袋だけ備蓄しています
お味噌汁はアマノフーズの物が美味しくてお勧めです。お弁当でご飯を済ませる時に使っています。
以前、震災時のメニューを組んで10日間暮らしてみたのですが、飽きるし食べる事が嫌になりました。
結局は、朝ごはんは毎日「レトルトおかゆ」をベースにする事にしました。缶詰や海苔、レトルトの汁物をオカズにする予定です。
備蓄用の「白がゆ」20袋を備蓄の基本として、スーパーのプライベートブランドの廉価品は色々な種類を20-30袋をローリングストックしています。
【おかず・汁物・スープ類】
仮にレトルトだけで1食を賄おうとすると4人家族で、ご飯 x 4 ・ オカズ x 4の8袋を消費してしまいます。しかもレトルト食品は量が少ないので、お腹一杯になる事もないでしょう。そう考えると、ある程度の数を備蓄してきたいと考えています。
ローリングストック食品の紹介
カロリーメイトも備蓄していますが、賞味期限は1年と意外と短いのでローリングストックの対象にしています。子供が食事をする時間が無い時や部活後などに消費しています。3年保存できるロングライフという製品も売っているのですが、通常版で事足りています。
※ ただし口の中がパサパサしますので、ドリンクも一緒に消費する事を考慮に入れる必要がある備蓄ですね
備蓄数は、人気のチーズ味15箱のみ
アミノバイタルというエネルギー補給のジェルがお勧めです。これは食欲が無い時でも楽に飲めてエネルギーが補給できます。我が家ではインフルエンザの時には何度も助けられています。
また私は登山の時に携行食(歩きながらカロリー補給する食べ物)として持って行くと、疲れた時には飲んだ瞬間にパワーが戻ります。我が家ではローリングストック備蓄の1つです。
パスタや乾麺も多めにストックするようにしているのですが、調理と後始末に大量の水を使うので震災時にはあまり実用的ではありません。
震災ボランティアの時には、何にでも応用が効くミートソース缶やレトルトミートソースのお世話になりました。ご飯やジャガバターに付けても美味しいです。我が家では普段も納豆スパに使ったりしますので、ローリングストックの対象品です。
※少しのお湯だけで温められます
野菜ジュースは1箱15本を常に備蓄▼
ツナ缶は基本ですね。最低30缶を目安に備蓄しています▼
コンビーフは10缶をキープ▼
スパム缶は塩分が強いので、ソレだけでオカズになります▼
その他にもサバ缶などの缶詰類は、晩酌のおつまみとして消費しながら買い足しています▼
カップ麺は気が付くと無くなっているので、慌てて箱買いしています。しかしカップ麺は汁を捨てる場所が無いなど、非常食としては不向きとされていますので、気休めの備蓄と考えています。
最近アウトドア派の人に人気なのが「カレーメシ」シリーズ。手軽で美味しくお湯を注ぐだけでカレーが出来上がります。登山やキャンプでは、ケースから取り出してジップロックに入れて持ち運ぶ人が多いです。家でもお腹がすいた時には、ガッツリ腹いっぱいになります。
カセットコンロで焼いて食べる事ができるので、お餅も3袋常備しています▼
※おにぎり用の海苔とセットにしています
常温で販売されている魚肉ソーセージは、賞味期限が製造後90日と意外と日持ちします。これは全力で補充しているのですが、家族中が食べまくるので常に備蓄は20本程度しかできていません。
登山用の行動食として人気のソフトクッキーと柿の種、ドライフルーツは、簡単にカロリー補給できるので備蓄しています
それぞれ2-4袋程度をキープ▼
食料備蓄まとめ
今回、食料備蓄について実践的な量と方法をご紹介しましたが、これ以外にも「袋入りおでん」などスーパーで目に付いたモノをコツコツ買い足しています。実際には10日から2週間分の食糧の確保を目標にしています。
書き忘れていましたが震災時には、冷蔵庫・冷凍庫内の食品が痛む前に消費する事からスタートする事になります。
メニューを作って備蓄量を計算
また震災時の朝ごはんは「おかゆ」をベースにすると書きましたが、これは必要な食料備蓄量を計算する時に面倒で決めた事でした。
実際に備蓄食料で生活実験した経験があり、味気なさに参っていた時に朝粥が気分転換になりました。
1週間の食料備蓄の献立を作成してみると、必要な備蓄量が分るようになります。しかしながら、実食してみると1食あたりの割り当て量が全然足りなく、想定が甘かった事に愕然としました。飲料水と共に多めの備蓄を心がけるように下さい。
実用的な備蓄メシについてエントリーしてみました▼
コメント