ECサイトでは、非常用持ち出し袋の中に入れておく「救急箱セット」を良く見かけます。
ユーザー側の立場からすれば、考える必要が無く一式が揃うので本当に便利だと思います。しかしながら、本当に役に立つのでしょうか?
実際、私は、被災地のボランティア活動などをしましたが、つまむと曲がってしまう刺抜きや切れないハサミなど、実践では使えないものばかりでした。本当に必要な薬品類は入っていませんし、家族の体質や地域の気候などを無視して、テンプレートのアイテムばかりを持って避難しても役に立つとは思えません。
私は登山が趣味で、救急セットは必携です。登山では「ファーストエイド&エマージェンシーバック(以下ファーストエイドキット)」と呼ばれています。
山では薬やアイテムを使う機会が多く、困っている人を助ける事も少なくありません。長年厳選している間に、気が付けば自分のファーストエイドキットの中身が充実して、実用的なアイテムで満たされていました。
結局は、緊急用の持ち出し袋の中に入れる救急キットと、登山用「ファーストエイドキット」がかぶるので、登山に持って行かない時には非常用の持ち出しリュックに入れておくようになりました。
今回は、実用的な救急箱セットの作成方法と中身のリストをご紹介します。
ページコンテンツ
救急セットバック
私は、中型の「ファーストエイドキット 」のポーチを使っています。
サイズ的には、中身を入れると弁当箱程度▼
間仕切りやネットが付いていて、結構な容量が入ります▼
お勧めはドイターという登山メーカーのファーストエイドキット。以前はコレを使っていたのですが、買い替えの時に安さに魅かれて他のを使っています。いくつもサイズがあるので、厳選して購入して下さい。
ファーストエイドキットの考え方
「登山用のファーストエイドキットでは、一人用でしかないのでは?」と、不思議に感じると思います。しかしながら非常用持ち出し袋は、あくまで一時しのぎのセットです。
それで何日も持ちこたえる訳ではないので、ケガや病気をした家族を一時的にケアできれば十分です。むしろ全ての医療キットを家族分揃えると、それだけでリュックがパンパンになってしまいますね。
もちろんエマージェンシーシートなど、人数分を用意する必要のあるアイテムは別にリュックの中に用意しています。また女性用の生理用品なども別に入れておく必要があります。
中には登山でしか使わないアイテムもありますが、あまり邪魔にもなりませんし、何かの役に立ちそうなので入れたままにしています。
ファーストエイドキットの中身リスト
全部を広げてみると、こんな感じです▼
引き続き、ジャンル別にご紹介してゆきます
救急セットの中身リスト紹介
ホイッスルと小さく丸めたダクトテープ、細引き、エマージェンシーシートは、持ち出し袋に家族分入れてます。
ちなみにダクトテープは修理・修繕・工作などに万能で、靴の修理や破れた衣類、リュックの破れや肩紐の修理など、何にでも活用できます。
細引き(ロープ)は、靴紐が切れた時に代わりに使ったり、荷物をまとめる事もできます。
どちらも登山の必須アイテムですが、非常用に入れておいても損はありません。
目薬、綿棒、刺抜き、大き目の安全ピン、耳栓、ファイアースターター、万能ナイフ
耳栓は、避難所などで他人の声やいびき対策に必須です。持ち出し袋には人数分入れておくべきアイテムです。
ライターや安全ピンなど水に濡れたくないアイテムは、小型のジッパー袋に入れておくのがポイントです。
小型の十得ナイフは、ハサミと爪切り付きの物が便利です。緊急時は爪が割れたりする事が多いので爪切りが意外と必要になります。
ハサミはガーゼや包帯を切るときに役に立ちます▼
ポイズンリムーバーとシグナルミラーは、登山でしか必要ないと思います▼
アブや蜂、マムシなどが居る地方では入れておくべきかもしれません。
薬類紹介▼
鎮痛剤(バファリン):ここには1回分(2錠)のみですが、妻が頭痛持ちなので持ち出し袋には1箱ストックしています。
ムヒアルファEX :夏などの時期、虫刺されには必須です。
ドルマイシン軟膏:抗生物質軟膏はケガや火傷に良く効きます。細菌感染症、炎症性の両方に効果を発揮し、あせも、かぶれ、しもやけにも有効です。
正露丸トーイA:お腹を壊した時対策に必須です。
ストッパ下痢止めEX:正露丸とかぶると思われがちですが、すぐに止める必要に迫られた時はこちらです。
葛根湯:風邪をひいてしまった時の対策に1人1日分(3包)だけ入れるようにしています。花粉症の家族が居る場合、鼻水を伴う風邪にも効く「小青竜湯」がお勧めです。
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):足のつりや筋肉の痙攣に効く漢方薬。これも登山の必須アイテムですが、避難所で冷えて足がつった時の対策に入れてます。
大判ガーゼ:傷口を抑えたり、三角巾代わりにも使えてコンパクトにまとまるので便利です。
包帯:濡れないように真空パックされているのを入れてます。
テープ:包帯などを止めたり、テーピングにも使います。
アルコール消毒綿:小袋に入った消毒綿を使っています。以前はマキロンなどを小瓶スプレーに入れてましたが、こちらの方がコンパクトでお勧めです。
取扱説明書:普段使っていない薬などの取説も一緒に入れています。
マスク:風邪や粉塵など、活躍する機会が多いです。
湿布:これは登山でしか必要ないかもしれません。
バンドエイド:ジッパーの小袋に各種サイズを入れています。
薬には使用期限を書き込んでおくのを忘れずに!▼
【リスト】
- ホイッスル
- ダクトテープ
- エマージェンシーシート
- 細引き(ロープ)
- 目薬
- 綿棒
- 刺抜き
- 大き目の安全ピン
- 耳栓
- ファイアースターター(ライター)
- 万能ナイフ
- 爪切り
- 鎮痛剤(バファリンなど)
- ムヒアルファEX(虫刺され薬)
- ドルマイシン軟膏
- 正露丸トーイA
- ストッパ下痢止めEX
- 葛根湯(風邪薬)
- 芍薬甘草湯
- 大判ガーゼ
- 包帯
- テープ
- アルコール消毒綿
- 取扱説明書
- マスク
- 湿布
- バンドエイド
お勧めリスト
まとめ
ファーストエイドキットのポーチ自体が防水仕様の物が多いですが、チャック部から浸水します。濡れては困るアイテムは袋に入れておく事が大切です。
非常用持ち出し袋と言えば、地震のみを考えがちです。しかしながら実際には、台風や豪雨時の避難も念頭に入れておく必要があります。
熊本の豪雨では、持ち出し袋の中身が全て濡れてしまい、乾いた服すら無かったという報告結果があります。
今回はリストに加えませんでしたが、暖かい季節には小さいスプレー瓶に入れた虫よけスプレーも役に立ちます。
「ファーストエイドキット」に入れるアイテムの範囲を限定する事は難しいですが、持ち出し袋には別に裁縫セットやウェットティッシュ、トイレットペーパーなども入れています。
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